2024年10月01日
マルチーズの特徴とは?性格と体質に合わせたケアについて
マルチーズは、古くから各国の王族や貴族に愛されてきた歴史ある犬種で、その可愛らしい見た目と甘えん坊な性格から、現在でも家庭犬として人気があります。賢くてしつけがしやすい一方、過保護に育てるとわがままになりやすいので、しっかりとした社会化が必要です。
マルチーズの基本的な特徴
マルチーズは、小型犬の中でも抜け毛が少ない犬種で、シングルコートの被毛が長く伸び続けます。毛色は純白が標準的ですが、レモン色や淡い茶色が見られる個体もいます。体重は約3〜4kg、体高は20〜25cmと、小柄で優雅な外見が魅力的です。
体力があり活発ですが、ハードな運動は必要なく、室内での遊びや日常的な散歩で十分です。また、目や口の周りが汚れやすいので、日々のケアやトリミングが欠かせません。特に、美しい被毛を保つためには、丁寧なブラッシングが重要です。
マルチーズのかかりやすい病気とは?
マルチーズは、遺伝的要素や体質から、いくつかの特定の病気にかかりやすい傾向があります。ここでは、代表的な心臓疾患、目の病気、耳の病気について詳しく解説します。
1. 心臓疾患
僧帽弁閉鎖不全症は、マルチーズによく見られる心臓の弁膜症の一種です。この病気は、心臓の僧帽弁が正常に閉じなくなることで、血液が心臓内で逆流し、徐々に心臓に負担をかけることから始まります。
• 初期症状: 疲れやすい、咳が出る、なんとなく元気がないなど。
• 進行すると: 肺水腫、呼吸困難、横になれないといった症状が出ることもあります。
僧帽弁閉鎖不全症は、血管拡張剤などの薬で心臓をサポートする内科療法と、僧帽弁を修復する外科療法が存在しますが、外科療法は専門の施設でのみ行われます。
2. 目の病気
流涙症は、涙の排出がうまくいかず、目の周りが常に濡れる状態になる病気で、目の周りの毛が変色するのが特徴です。異物やアレルギーが原因になることが多く、点眼薬や食事療法で治療が行われます。
眼瞼内反症は、まぶたが内側に巻き込まれ、まつ毛や皮膚が眼球に触れてしまう病気です。これにより、角膜に傷が付き、痛みや涙が増える原因となります。軽度の場合は点眼薬での治療が可能ですが、重度の場合は手術が必要です。
3. 耳の病気
外耳炎は、耳道の炎症によってかゆみや痛みが生じる病気です。マルチーズは耳が垂れているため、通気性が悪く、蒸れやすい環境が外耳炎の発症リスクを高めます。外耳炎の原因には、真菌や細菌の感染、アレルギー、寄生虫などがあり、治療には点耳薬や抗生剤が用いられます。過剰な耳掃除が原因となることもあるので、耳のケアには注意が必要です。
老犬になったマルチーズのケアポイント
10歳を過ぎた頃から、マルチーズは老犬と呼ばれる年齢に差し掛かります。体力が落ち、寝ている時間が増えるなどの変化が現れるでしょう。以下のポイントに気をつけて、老犬になったマルチーズとの生活をより快適にしましょう。
• 暑さ・寒さ対策: マルチーズは暑さにも寒さにも弱い犬種なので、室温管理が非常に重要です。エアコンを活用し、適温を保ってあげましょう。
• 食事管理: 年を重ねると代謝が落ち、太りやすくなるため、低カロリーかつ高タンパクのシニア向けフードに切り替えることをおすすめします。
• 運動: 若い頃ほど動かなくなっても、1日2回の軽い散歩は必要です。筋肉を維持するためにも、適度な運動は欠かせません。
• 滑り止め対策: 膝蓋骨脱臼を防ぐため、床に滑り止めマットを敷くことをおすすめします。足腰が弱くなる老犬期には、特に重要な対策です。
まとめ
マルチーズはその美しい被毛と甘えん坊な性格で、古くから愛され続けています。遺伝的に心臓や目、耳に問題が起きやすい傾向があるため、日々のケアや健康管理が大切です。定期的な動物病院での検診を受け、愛犬の体調に気を配り、長く健康に過ごせるようサポートしてあげましょう。
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