2024年06月23日
高齢になると、どうしてお口のお悩みが増えるの?
犬は食後6〜8時間後には歯垢が付き始め、3〜5日で歯石に変わると言われています。2歳までの犬の約80%がお口の中に何らかの健康課題を抱えていると言われるように、歯みがきなどのケアを何もしていなければ、年齢とともに歯石がどんどん溜まり、口臭などの原因になります。高齢犬では活動量が減って水を飲む量も減りますし、代謝が悪くなって唾液の分泌量も低下することから歯垢がさらに付きやすくなり、若い頃には気にならなかったお口の健康課題が表面化してきます。
歯みがき以外にもある!自宅でできるお口のケア
お口の健康を守るためには、自宅での日頃のお口のケアが重要です。歯みがきができれば理想的ですが、歯みがき習慣がない高齢犬を慣らしていくためには根気と長い時間が必要となり、飼い主にもワンちゃんにも負担になることも。けれども、あきらめることはありません!歯みがき以外にも、自宅ですぐに始められるお口のケア方法があります。これをきっかけにして歯みがきができるように少しずつ慣らしていけるといいですね。
「噛ませる」「運動させる」「水を飲ませる」を生活習慣に
唾液には口の中の汚れを洗い流したり、細菌の増殖を抑えたりする働きがあります。噛んで遊ぶおもちゃやロープでの引っ張りっこなど、よく噛ませる遊びをしていれば歯の表面の歯垢を落としたり、噛んだ刺激で唾液の分泌を促進させることもできます。また、唾液を作り出すためには代謝を上げることが重要です。しっかり運動させることで代謝が上がって体の循環が良くなりますし、水をたっぷり飲むようになれば口に残った汚れが洗い流されます。「噛ませること」「運動させること」「水を飲ませること」を生活習慣として取り入れることが、お口のケアにもつながります。
オーラルケアグッズを有効に活用する
オーラルケアグッズを活用することで、今からでもお口の健康維持を始めましょう。しっかり噛ませて歯垢を落とす犬用歯みがきガムがオススメです。体のサイズに合わせたものを基本とし、素材違い、硬さ違い、シニア用などさまざまなタイプのものからワンちゃんにあったものを選びます。ガムを手で持って口の横から差し入れ、少しずつ送りながら、左右の歯でしっかりと噛ませましょう。噛むことで歯みがき効果のあるものを、いつものおやつやごほうびとして与えるのも良いでしょう。また、飲み水に入れることで香りによって口臭を抑える口臭ケアウォーターもあります。このように、歯みがきガムだけでなく、最近ではワンちゃんのお口の健康を維持するためのさまざまなオーラルケアグッズが市販されているので、それらを有効に活用しましょう。
シニア犬の歯みがき練習は、焦らず楽しませながら!
時間はかかりますが、歯ブラシでのブラッシングを目指すことが理想です。口の周りをある程度触ることができれば、トレーニングしていくことで高齢犬でも歯みがき習慣をつけることはできます。かつて嫌な経験をして歯みがきが苦手になっているケースも多く、手を近づけただけで犬が顔を背けてしまうこともあるので、よいイメージに変えることを意識して慣らすことが重要です。
まずは鼻タッチから
手のひらにおやつのにおいや歯みがきジェルなどを付けて犬の顔の前に差し出し、手を動かさずに犬のほうから鼻を近づけてくるのを待ちます。鼻先が手のひらに触れた瞬間にごほうびを与え、「その手に触りたい」という感情を引き出します。
口の周りを触ることに慣らす
鼻タッチに慣れたら、手の角度を少しずつ変えて、1と同様にごほうびを使いながら口の周りを触ることに慣らします。両手の指を合わせて輪を作り、そこに鼻先を通したらごほうびをあげるなどゲーム感覚を取り入れながら、口の周りを触られることへの抵抗をなくしていきます。
口の中に指が入ることに慣らす
唇をめくったり、歯ぐきや歯に指でタッチしたりしながら、口の中に指が入ることに慣らしていきます。指にワンちゃんが好む味の『歯みがきジェル』をつけて舐めさせながらやると、口の中を触りやすくなります。歯ぐきや歯に触れるようになったら、指を少しずつ動かして、歯みがきに結びつく動作を加えていきます。
シートみがきに慣らす
歯に触ることの発展形で、『歯みがきシート』を巻いて指でのシートみがきの練習をします。シートみがきがスムーズにできるようになったら、歯ブラシにも挑戦してみましょう。指にはめる『指サック歯ブラシ』はシートみがきと動作がほとんど変わらないので、使いやすいアイテムです。二人で協力できる場合は、一人がワンちゃんに『歯みがきガム』を噛ませている間に、もう一人が反対側の歯をブラッシングします。こうすることで、歯みがき中の犬の気も紛れますし、ガムを噛んでの歯みがき効果も得られるので一石二鳥です。
動物病院での歯石除去と自宅のケアでお口の健康を守る!
すでに歯石がたくさん付いている場合には、動物病院での歯石除去が必要になります。ただし、歯石除去をしても何もケアをしなければまた歯石が付いてしまいますので、自宅でのお口のケアは欠かせません。ワンちゃんのお口の健康を維持していつまでも元気でいられるように、ここで紹介したいろいろな方法やグッズを組み合わせながら、できそうなことから取り組んでみてください。
まとめ
シニア犬・老犬のお口の健康を守るためには、毎日のケアが欠かせません。歯みがき習慣がない場合でも、まずは噛むことや運動、水を飲むことを生活習慣に取り入れ、オーラルケアグッズを活用してみましょう。少しずつ慣れさせながら、歯ブラシでのブラッシングを目指してトレーニングを進めていくことが大切です。動物病院でのプロのケアと自宅でのケアを組み合わせて、愛犬の健康を守りましょう。
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スマイルフラワーでの取り組み
個別対応
老犬一頭一頭の健康状態や嗜好に合わせた食事を提供しています。食べやすい形状や温度、トッピングの工夫を行い、少しでも食欲が戻るようにしています。
医療サポート
スマイルフラワーでは、獣医師による定期的な健康チェックを行っています。食欲不振の原因が病気によるものである場合、早期に発見し適切な治療を行います。
リラックスできる環境の提供
老犬がリラックスして食事を摂れるよう、静かで安心できる環境を整えています。ストレスを軽減するための工夫を行い、食欲が回復しやすい状態を保っています。
見学のご案内
飼い主様に直接施設を見学していただき、スマイルフラワーの魅力を感じていただきたいと思っています。施設見学は随時受け付けておりますので、ぜひ一度お越しください。